ゆとり教育はどうなのか

義務教育の問題点として今いろいろなマスコミなどでも発表されているのが、生徒の学力低下ということです。生徒の数が減少して昔よりも一人の教師が生徒を見る人数というのが少なくなっているので、本来は学力アップとなるはずなのですが、上昇するどころか下降しているというのです。
その一番の要因と言えるのが『ゆとり教育』で、これも問題となっています。ゆとり教育というのは、それまでの知識重視型の教育方針を詰め込み教育であるという見方から、じっくりとした教育方針に転換しようという試みで、1980年度から正式に開始された制度です。それにより、学習内容や授業時間の削減、教科指導しない『ゆとりの時間』を設けるなどしています。それに伴い、徐々に第2土曜日が休みとなり、最終的には、土曜日が全て休みになりました。
そして2002年になると、学習指導要綱の全面改正により本格的なゆとり教育が開始され、学習内容・授業時間の削減、学校完全週5日制の実施、生徒が自由に教科にかかわらず勉強をする「総合的な学習の時間」の新設、「絶対評価」の新設などがおこなわれています。ゆとり教育により前述のような学力低下という問題も発生しているという意見がある半面、ゆとり教育により、子供の自主性やコミュニケーション力が高まったという意見も多く、また学力低下と言うが確定的な事実はないとしている人もいます。実際に詰め込み式の学力よりもゆとりをもった学力の方が子供にとってしっかりとした基盤作りには良い効果をもたらしているともいえるようです。
しかし、ゆとり教育によって導入された「総合的な学習の時間」にはメリットとデメリットがあります。必要な授業を勉強できる時間としてうまく活用している意識の高い生徒にとってはとても効果が高いのですが、意識の低い生徒にとっては特に勉強しなくてもよい時間と認識してしまいます。またそれは学校側の対処方法でも異なり、その時間を不足している授業の補充をおこなったり違った特別授業などをおこなう時間として有意義に活用しているところもあるようです。
また、このゆとり教育による学力低下に陥る不安から、塾通いをさせる親が急増しているようで、学校の授業よりもレベルの高い授業をする進学塾も多くなっており、本来は学校の授業の補佐的授業が目的とされていた学習塾が、今は親や子供が学校よりも塾を重視するといった根本的な教育方針に逆行する事態になっています。そういった様々な理由から2011年から『脱ゆとり教育』が開始される予定です。